点心席は地下の講義室。「招福楼」のお料理。
「招福楼」は本店が滋賀県東近江市八日市にある1868年(明治元年)創業の超有名店。
「禅の精神とお茶の心を基とする料理」を原点に茶懐石・会席料理を提供している。吉兆と並び日本の最高峰と言われているそうだ。そのお店の東京店(千代田区の丸ビル36階)のお料理が本日の点心。
実家にいたウン十年前「招福楼」の名は茶道、華道、書道の先生方から聞いてはいたが、ご縁がなく一度も行ったことがなかった。こんなところでいただけるなんて・・・とちょっと感激だった。
たいていの大寄せ茶会の点心は薄板の折にはいったお弁当が多いけれど、今日はきちんと黒塗りの蓋つき縁高に向付、八寸、酢の物、焼き物が少しずつ美しく盛られていた。縁高の上には赤い酒杯も載っていて、一献いただく。
茶懐石のメインともいわれる「椀物」も出てきた。「焼きナス」と「鱧」の清汁仕立て。今年初の鱧に感動。
せいろに入ったご飯は「谷中生姜飯蒸し」。熱々を提供してくれた。こちらのご飯は「料亭では炊き立てを食べていただくために定食屋のような固めのご飯は出さない」ということでちょっと柔らかめ。少しモチ米も入っているようで、食感がもっちりしていた。
『 青山茶会 点心席
御献立
飯蒸し・・・谷中生姜飯蒸し
煮物碗・・・焼き茄子 鱧 つる菜 柚子 清汁仕立て
縁高・・・・煮トマトとじゅん菜のトマト汁
海月と胡瓜と松の実辛子胡麻酢和え
才巻煮 蝦夷蚫軟らか煮 稚鮎煮
琵琶鱒南蛮漬け 青ずいき油煮
赤芋レモン煮 スナップえんどう
万願寺青唐 茗荷酢漬 とまり漬
招福楼東京店謹調 』
【後記】
「青山茶会」、一人で参加して大丈夫?と思ったけれど、(お仲間と連れ立っての参加が多い)正客になることもなく、きものをとがめられることもなく、立ち居振る舞いで何かを言われることもなく無事に参加でき一安心。いろんな流派に属する茶の湯好きが一堂に集まるので(しかもお稽古年数の長い方々・・・)かなり緊張。
今日お会いした方々は皆さんフレンドリーで一見怖いお茶の先生風ではあってもおおらかな方が多いように感じた。また一人参加の方も多く、その中のお一人は横浜からの当日参加の方。お一人で徳川美術館の茶会にも行くような「私が行きたいところは一人でも行く」タイプの方で頼もしく思った。私もいろいろなところで見聞をひろめないと・・・。
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